趣味はなぜ必要か?不安の仕組みと関係している

うつ病で医者にかかった時、趣味としてダーツを勧められたことがあった。趣味をすることでストレスが軽減される、というのは良く聞くが実際どういう作用によるものかは分かっていなかったが、なんとなく分かってきた。
うつ状態の時、脳内ではノルアドレナリンが枯渇し意欲が無くなるといわれている。そして、ノルアドレナリンが充填され、放出されるようになったとき意欲等が出てきて日常活動が送れるようになる。この時、うつ病で休息していた人が、この意欲を何かに向ける必要がある。なぜなら、ノルアドレナリンの作用として意欲等のプラスに働く作用がある一方、不安や焦燥感を引き起こすことがある。この不安や焦燥感は何もしていない時ほど強く表れ、何かに集中しているときには不安感等を感じることは少ない。

この仕組みは、昔、狩猟生活をしていた時の名残だと考えられる。ノルアドレナリンの作用によって意欲をだし危険な狩りに出かける。何もしなかったら明日の食糧が心配になっていき、狩りに出かけさせる。
このように、常に、人を動かし続ける作用としてノルアドレナリンが働いていたと考えられる。

このような仕組みがあるため、体力が戻らないうちは趣味のような適度な作業に集中し、不安や焦燥感を感じないようにしなければならない。たぶん、こういうことがあるからやたら趣味を勧められるのだろう。